ミリアニとミリシタのスケジュールをざっくり合わせてみる

早く書かないと忘れちゃうからとひいひい言いながらミリアニネタバレ解説シリーズを書いているうちに全部扉が開いてしまった例の予告からの次回ANIMATION STAGEイベント曲。

まあ初回みたいな予測不能パターンの可能性を除けば”セブンカウント”との二択じゃねとは思ってたら、やはりこっちかというわけで”Rat A Tat!!!”でした。

しかし謎メンバーの時点でもしかしてと思ってはいたものの、本当に39人歌い分け対応とはやってくれますねえ! 新規Pにこのあたおか仕様を初手でぶつけるのはとても重要。

※ここからはミリアニネタバレを含みます。

M@STERPIECEイベント発表の時から「今ANIMATION STAGE始めちゃうとせっかくSNSでネタバレ回避してても結局ミリシタ内でアニメの内容ネタバレすることにならない?」とちょっと首を傾げてたんですけど、”Rat A Tat!!!”イベントはエミリー他4名を中心に、彼女たちがアニメ時空ではどんな経緯でアイドルになったのかが語られる感じ? これなら確かにアニメのネタバレにはならなそうですかね。

ひとまず第8話までの内容と劇中登場曲が分かったところで、じゃあこの後のアニメとミリシタの展開はどうなるんだいというのをカレンダーに落とし込んでみました。

イベント日程は適当なのでご注意ください。今さらですけどミリアニってクリスマスが最終回なんですね。

うーん、10月上旬がANIMATION STAGEだった場合、まだ第1話が放送されたかされないかくらいのタイミングなんで早くも切れるカードが”セブンカウント”くらいしかありません。雰囲気的には”セブンカウント”が第1話エンディングになるのが一番相応しい気がしますし、ひとまずここに置いてみます。

10月下旬はMC01なんで飛ばしまして、11月上旬。もう切れるカードが無くなっちゃいました。飛び道具で”We Have A Dream”を出そうにも微妙にフライングになってしまいます。飛び道具だけに。

・・・10月上旬はANIMATION STAGEじゃない仮定にしてみましょうか。ANIMATION STAGE第3弾が11月上旬になって、ここで”セブンカウント”を使えばそこから先は劇中曲ラッシュでいかように回せます。代わりに10月上旬にチューンが来て、ミリアニクライマックスの12月は上旬下旬ともANIMATION STAGEなんてプランも頭に浮かんできます。

チューンなら本命は”彼氏になってよ”。
メンバーの可憐が直前の”Rat A Tat!!!”にも参加しているのがやや弱含みポイントではありますが、まあA面の”ハルマチ女子”で上位やっていてチューンで報酬になる可能性はかなり低いんで考慮には入れなくていいでしょう。過去には”瞳の中のシリウス”で上位だった貴音がそのまま”Fermata in Rapsodia”のメンバーで連投なんて例までありますしね。

というわけで第2案がこちら。

M@STERPIECE、Rat A Tat!!、セブンカウント、各ユニット8曲で現在のストックは計11曲。シーズンパスVol.1で回るアニメ関連曲は多くて5曲ですけど多分4曲になるんじゃないかなあというのがここまでの話。ではVol.2とVol.3でまた4曲ずつで計12曲で回してみる・・・?とかなり適当に予想してみます。え、計11曲だから1曲足りない? 最終回あたりで全体曲来そうじゃね?

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再び台詞選びのセンスに唸りまくった話(第8話ネタバレ解説&感想)

第4話で台詞選びのセンスに身悶えた管理人。第8話でも再び身悶えることとなりました。
ほんの2文字、ほんの2文字なんですよ。このみさんの台詞にたったこれだけ付け加えるだけで相手への信頼と感謝、決意まであらゆる心境が描写できてしまう。これぞ大人の会話。本当に素敵です。

今回はTeam4thと5thのお披露目イベント。
Pは未成年しかいない5thのイベントに同行するため、4thはリーダーになったこのみが引率することに。まずは車内で点呼を取って準備万端、ついでにこれが本日メインになるメンバーの紹介と大まかな性格の説明となります。

車内で元子役である桃子の隣に座ったアイドルオタクの亜利沙は、桃子に過去の出演作を見たと報告しますが、予想外にネガティブな反応をされてそれ以上突っ込めなくなってしまい、微妙な雰囲気が漂う2人。

桃子がかつては子役だったという話は既にアニメ中でも何度かされていますが、その人気がドラマで主役を張るほどのものだったと明言されたのは初めてです。さらに具体的な作品名や役柄まで言及されるのはミリシタなど他作品まで含めても珍しい展開で、第8話はこの設定がシナリオに大きく影響していきます。

ここまで順調にイベントを成功させてきた765プロシアター組のプロジェクト、しかし今回はまず予定していたステージがトラブルで使用不能、代わりのボロボロのステージは人通りすらない閑散とした立地で、初回の客足は猫まで勘定に入れても散々なもの。Team4thの船出は打って変わって厳しいものとなりました。

酷な指摘をしてしまうと、これまでのイベントが成功したのは会場の立地であったり、ASや765プロの看板に頼った部分が非常に大きかったというのが実はその都度きっちり描かれてるんですよね。

原っぱライブは元々人通りが多い場所での開催なうえ、茜ちゃんねるにASが生出演し1万人弱もの視聴者を集めるほど注目を集めていた中での開催。1stのライブは765プロ新劇場の発表を兼ねて報道陣がお膳立てされていましたし、2nd・3rdの対決生配信も亜美真美MCの生っすか番外編からというはっきりした導線が用意されていたうえでのお披露目でした。これらが無くなってしまうとどうなるかというと・・・という現実をTeam4thはトラブルとの合わせ技で唐突に突きつけられてしまいました。

なんで今回に限ってそういうプロモーションやんなかったのよって話なんですけど、そもそも原っぱライブの広報だって茜ちゃんが勝手にAS使って宣伝したのがバズってただけみたいなところがありましたし、Pたちはそのへんあんまり深く考えてなかったんじゃないでしょうか。それでも立て続けにうまいこと行ってしまったため、世間の注目度やプロモーション規模の目測を見誤ったんだろうと個人的には考えています。

公私混同甚だしくチャンネル登録者数を荒稼ぎしていた茜ちゃんは第5話でとうとう「茜ちゃんじゃなくてお金ちゃんだね」なんて酷いこと言われてしまいましたけど、あれはね、単に私腹を肥やしていたわけじゃないんですよ!いや、私腹を肥やしてはいましたけども!

今までのユニットの成功を見た後だけに、ショックも大きくすっかり意気消沈してしまったTeam4thメンバー。「駆け出しのアイドルはこんなもの」とフォローを入れる亜利沙ですら落胆の色は隠しきれません。リーダーのこのみもこの状況をどうしたらいいか分からずただ立ちすくむばかりで、Pに一度相談すべきと頭で分かってはいても出発時に任せろと言ってしまった手前なかなかその一歩が踏み出せません。

大人っていうのはこういうところが厄介で、むしろ最年少の育と桃子の方がお互いあけすけなメッセージを交換し合って状況を把握しています。Pがこのみへ慌てて電話したのも、桃子からの連絡を受けた育がPに4thの窮状を教えたからでした。電話を受けてもまだ初回のステージは失敗だったと言えず「大丈夫」と強がりを言ってしまうこのみでしたが、Pはすぐ彼女が強がりを言っていることを見抜き、励まします。プロデューサーとして、そして彼女をアイドルにスカウトした1人目のファンとして。

第8話のサブタイトルは「変わるためのステージ」。
冒頭で自ら語っていたとおり、このみは元々アイドル志望ではなく事務員志望で765プロを訪れたところをアイドルになるよう口説かれて進路を変更しました。アイドルになる、そう決めて765プロに入ったはいいものの、その実ここまでの登場シーンはオーディションを手伝っていたり、PC作業を手伝っていたり、事務員のようなことばかり。

どこかそれに落ち着いてしまいそうになっていた自分、しかし今日からは連れてきた子たちを、そして自分自身を、アイドルとして花開かせなければならない。Pの言葉を聞いて落ち着きと自信を取り戻した彼女は、決意を胸につぶやきます。

「私は本当に”もう”大丈夫」

言葉にすると余計なことまで伝わってしまうことが多いから大人は面倒くさい。しかし逆にたった一言に溢れんばかりの感謝を乗せ伝えることも出来るのです。今回のシナリオは「人の”言葉”が相手の心、そして人生を変えていく」というのがテーマになってますよね。そしてテーマに対する言葉の選び方が実に、抜群にうまい。

見違えた表情で控え室に戻ったこのみ。今度は自分が頼れる大人として、チームのメンバーを励まし立ち上がらせる番です。

「一度ダメでもそれを受け止めて頑張ればきっと変われる」

この言葉は就職した会社が倒産してしまった自身の経験を踏まえたもの。しかしメンバーである桃子の心にはこのみ本人が企図したよりも遙かに深く響きました。新しい人生をアイドルに賭ける、その思いの強さはこのみも人一倍であるものの、今の全てを芸能界復帰に賭けていると言ってもいい桃子を置いて勝るものはいません。このみの本気の言葉を聞いて桃子にもまた大きな変化のときが訪れます。

リーダーの言葉に勇気をもらったメンバーたち。
亜利沙ももちろんその一人。今自分たちに出来ることは何か、勇気が無ければ口に出来なかった思いつきを話し始めます。

「桃子ちゃんが嫌じゃなければなんですけど・・・」

行きの道中の出来事があっただけに、またオタクの知識として桃子のこれまでの足取りをある程度知っているだけに、本当に恐る恐る反応を見ながら提案したのは桃子の演じた過去作のパロディによる集客案。

残酷な発想であることは亜利沙も重々承知していましが、「今やれるだけのことをやる」このみのメッセージを受けた以上、ここで黙って引っ込めるわけにもいかない思いつきでした。そして「今やれるだけのことをやる」は亜利沙へ伝わったのと同時に桃子にも伝わったメッセージです。

「次のステージのために、使えるものは何であろうと使いたい」亜利沙の気持ちを汲んだ桃子は案に乗ることを了承しました。

第4話では成功するかどうか分からない賭けのようなイベントの開催に反対し、またステージ以外の活動について「これってアイドルの仕事なのかな?」とも言っていた桃子。今日までの経験や仲間たちとの触れ合いを経てアイドル活動に対する考え方が大きく変わっていることが窺えます。「変わるためのステージ」、第8話で一番変わったのって実は桃子なんじゃないでしょうか。

ここからチームメンバー全員がアイドルへ賭ける意思が形となって現れはじめます。
元々超個性派集団なだけに、それぞれが得意とする分野で力を出せばとんでもないパワーになるのが765プロアイドル。製作なら小物から舞台装置まで何でも作れるロコ、演技力には定評のある千鶴、ドタバタコメディのノリなら本場仕込みの奈緒とその他のメンバーの顔ぶれは今回も申し分ありません。

園内へ繰り出すとあくまで遊園地のアトラクションに見えるよう大げさな身振り手振りを入れ、見た者に「何だろう?」と思わせるような必死のアピールをするアイドルたち。自分たちを見てもらいたい、楽しんでもらいたいという気持ちは徐々に場内のお客さん達にまで伝わってゆき、イベント会場にそれなりの数のギャラリーを誘導することに成功します。

この「何だろう?」と思わせる作戦、最終的な狙いはもちろんアイドルのステージに人を集めることなんですけど、これをサプライズで成功させるためには今目の前にいる子たちがアイドルだと気づかれないことが絶対条件です。そのため身バレする可能性があった桃子はこの客寄せに参加しなかった一方、他のメンバーはどれだけ騒いでも全く無名でバレようがないという状況を逆手にとっているところもよく出来てますよね。

舞台での寸劇が始まってもなお何が起きているのか計りかねている観客席の人々。
しかしステージに桃子が現れると一斉に驚きと喜びの声があがります。それは紛れもなく「舞台の上に”あの”周防桃子がいる」という意味のどよめき。桃子自身が過去の栄光と切り捨てていた舞台上の輝きは、まだ完全に光を失ってはいなかったのです。

「今の桃子は子役探偵桃子じゃなくて、アイドル探偵桃子ちゃんだよ」

この口上は芸能界に復帰した桃子が今度はアイドルとして、新たな一歩を踏み出すという宣言とも言えるもの。

客席で桃子に再会できたことを大喜びする小さな女の子の姿は周防桃子のカムバックを待ち望んだ人々の心の象徴でもありました。

イベントを成功に導き、メンバー全員の顔つきをアイドルに変えて凱旋したこのみは今日の出来事を振り返るかのように劇場外でたたずんでいました。

「ここにいたんですね」と何か聞き飽きた気がしてならない台詞とともに駆け寄ってくるPへ振り返る彼女の表情が夕日に照らし出されます。

「私をアイドルにしてくれてありがとう」

今日一日の出来事を経て、このみ自身の笑顔もまたアイドルと呼ぶに相応しいものに変貌していたのでした。

→ テレビ放送後の感想延長戦・第8話

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やっぱアイツ、焚き火に投げ込んどくべきだったのではと思った話(第7話ネタバレ解説&感想)

えー、前回冒頭で申し上げましたとおり、題名に解説なんて書いておりますが今回解説はありません。すまない。

あの島のアトラクションスタッフは一度全員現場大臣さんにビンタしてもらってこい。

原っぱライブ屋台片付けの手伝いですらヘルメット着用で作業してた麻城建設社員の皆さんとの落差は何なんだ。あの島には現場猫しか居ないのか。

765プロの台所は好評連載中です!(謎広告)。

まあ逆を言えば真面目モードのときは作業中の現場に入るときですら事前にきっちり責任者の許可を取るっていう手続きを踏む世界観なんですよね。

それを見せられたうえで、美咲ちゃと小鳥さんが実況解説になり、いちぽむ&解説役の亜利沙にテレビの前にあのフォーメーションで座られたら、我々視聴者側も「あっ、なんかこれ今回頭悪いこと始まるな」と頭のネジを緩めるのが作法というもの。

ここまで古今の楽曲になぞらえた物語展開で幾度となくPたちの涙腺を破壊してきたミリアニ。今回のモチーフは安い着ぐるみチュパカブラ登場ではい皆さんご存じ”Do the IDOL!! ~断崖絶壁チュパカブラ~”ですね。

”断崖絶壁 試練の出会い
団結ガッチリ 不可能はない
情熱必須で 超えちゃう期待
Do the IDOL!!”

あー、そこも・・・そこすら拾うんすねえ・・・。

Team 2ndの新曲お披露目は残念ながらフルモーションライブとはいかなかったわけですけど、

ときに皆さん、ミリアニ第2幕は上映時間が第1幕より5分伸びていたのには気づかれたでしょうか。テレビ番組なら1回あたりの放送時間は厳密に決まっているはずなのに何故5分伸びたかといえば・・・そう、第1幕にはなかったOP・ED部分が上映内容に差し込まれたからですね。

というわけでOPはもちろん”Rat A Tat!!!”のあれ。
そして第7話の新曲・”海風とカスタネット”が流れた部分と第8話の新曲・”catch my feeling”が流れた部分がそれぞれの回のEDになるんじゃないかなあと思っています。

じゃあ3rdと5thの新曲はどこでお披露目になるんでしょう? CDはわざわざアニメ登場順に出すみたいですし、第3幕のどこかで出番があるんでしょうか。

→ テレビ放送後の感想延長戦・第7話

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ラストのライブに興奮しすぎて記憶を保つのが大変だった話(第6話ネタバレ解説&感想)

第6話と第7話は解説するってほど発見できたことが無くて、エラそうに”ネタバレ解説”なんて題名にしなきゃ良かったと若干後悔している今日この頃。まあ今さら直すのも面倒だからこのままいかせていただきますとボヤキから始まる第6話語りです。

クールな美少女だった紬のイメージが速攻で崩壊する回。
ならうちに泊まってきなよって当たり前のように受け入れる春日家が実に春日家って感じ。

夕食のテーブルに唐揚げが山盛りになってたのは草。
つむちゃん!キミ、唐揚げ好きなの?なんかそんな感じの声してるよねえ!

家族ぐるみでアイドル活動を応援してくれる未来の家族、前話からの引きで父親が冷たい言葉だけを放って去って行った静香の家との対比が再び意識されます。

未来と紬がキャッキャしている頃、劇場のロッカールームでは静香が志保から声をかけられていました。
まだほとんど会話したことが無いであろう相手に志保の方から話しかけるというのはちょっと珍しい気がするんですけど、これは第3話で伊織から静香が志保と似ていると言われて以来なんとなく意識してしまっていたんだろうなとぱっと思い当たるようになっているあたり相変わらず脚本に無駄がありません。

ゲッサン版なんかだと顔を合わせる度バチバチにやり合ってた2人ですが、まだレッスンが足りないからと言って1人で残った静香は余裕が無いことを強調されている一方、志保は過去作に比べ精神的にかなり余裕があるぶん静香との接し方もかなり異なったものになっています。

焦っている理由についてお父さんに認めなければならないと説明した静香。先輩である志保は”お父さん”という単語にわずかに身じろぎした後、アイドルならばまずファンの方を向くべきだと指摘します。ムビマスの頃の志保ならアイドルなめてんのかといきなりキレててもおかしくないところ、冷静にアイドルとしてのあり方を諭す姿に「いやあ志保ちゃん、大人になったねえ!」と声を掛けたくなってしまいそうになってしまいたくなるのも束の間、なあああああんで最後煽っちゃうかなああああああ!!!

・・・なんてずっこけてみたりして。
「例えどんな態度であろうと”自分を見てくれる父親”という存在がいること自体羨ましい」っていうのが志保の本心なんですよね。それに静香は猛反発しているものの静香の父は決して娘を全否定するだけの親ではない。静香と話しているうち、志保なりになんとなくそのあたりの事情まで察せてしまった結果「歌もダンスもまだまだなんだから」と激励半分やっかみ半分の言葉を言いたくなってしまった、そんなところでしょうか。

ほんと見てるとニコニコしてきちゃうよね、この2人の関係性。こんなこと当人たちに聞かれたら最後懇々と説教されそうですけども。

そして志保にはもう一人、言いたいことを思ったまま言える大切な仲間が。
少し時間が飛んでTeam1stのお披露目直前。黒猫のぬいぐるみに向かって一人父親への思いを募らせる志保。そこへひょいと顔を出す可奈。

感傷的になっているとき不意にあの明るくて屈託のない可奈の声が聞こえてくるとめちゃくちゃ心に染み渡るんだよなあ・・・という思いがよぎったのはあのシーンを見た瞬間に自分の頭の中で傑作CDドラマ・MTW16のラストシーンが重なったから。

あの笑顔に一番救われてきたのは間違いなく一期生として共に艱難辛苦を乗り越えてきた志保でしょう。ほんの短いやりとりですけど、志保にとって可奈がどんな存在なのかを最良の形で切り取っていると思う個人的に大好きなカットです。

翼-歌織組は他の組ほど大きく扱われなかったものの、翼が軽い感じでアイドルになった理由についての話題を歌織に振ったところ、歌織は真っ直ぐ翼を見つめて理由を答えていたシーンが印象的に描かれていました。

歌織の話以外にもここ数日で翼は、父親に反対されながらもアイドルを続けたいと涙ながらに語る静香や、自らやりたいと発案した原っぱライブを見事やり遂げた未来など、仲間たちが全力でアイドル活動に打ち込む姿を前に自分との意識のズレを感じ始めています。

このあと美希にそこを指摘されることになるのは既に公開されている第3幕予告のとおり。センスはピカイチの翼がさあどう化けるでしょうか。

遂に劇場組39人のアイドルが出揃った回のラストはTeam1stのお披露目ライブです。もうね、圧巻。
アニメらしい見得の効いたカットに、ミリシタそのものの荒ぶるカメラワーク、これこれこれだよ!俺が見たかったのは!!

並々ならぬ手間が掛かっているであろうことは容易に想像できるだけに全ユニットにこのライブシーンをくれとはなかなか言いづらいんですけど、あれだけのものを見せられてしまった後だと3rdと4thに同じレベルのライブシーンがなかったのにしょんぼりしてしまったのも事実。第3幕ではえっぐいの!期待してます。

→ テレビ放送後の感想延長戦・第6話

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再び同じ手、今度は”あの曲”で引っぱたかれた話(第5話ネタバレ解説&感想)

今回からは第2幕です。
見た直後は「あれこれ今回あんま書くこと無えな?」と若干焦ったんですけど書き上げてみればご覧の有様。自分の頭の中を整理するための副産物みたいな記事になっちゃってますが、引き続きお付き合いいただければ幸いです。

第1話で喰らった『TOP!!!!!!!!!!!!!』抜擢の衝撃。
にも関わらず、第2幕開始早々の「原っぱライブの選曲はぴったり合うものをPがASの曲から選んでくれている」という台詞を完全に聞き流してしまった自分。

そしたら奇襲であのイントロ、「え?『We Have A Dream』!? 出だしってどんなだったっけ・・・あ!!」ってなもんで、見事にやられましたね。

”私たちのこと
知らなくても
これから覚えてよね
「はじめまして」とか
言わないけど
お願い よろしく!”

ぐおおお!あのP!手作りライブでデビューしたかしないかのアイドル達が歌う曲にこれ用意してきたかあ!! 歌詞がドハマリしていたのはもちろんですが、『We Have A Dream』を見て自分が悶絶したのには他にも理由があります。

『We Have A Dream』は2012年にリリースされたパチスロ機のテーマ曲として作られた曲。2012年と聞いてこの動画を見て「あれ?」と思った人がいたら相当なアイマス通です。

ASの年齢が1歳上がってキャラデザイン等が一部リニューアルされた新作ゲーム・IDOLM@STER2がリリースされたのが2011年。にも関わらず2012年製の『We Have A Dream』はXbox360版IDOLM@STERの世界観のまま。なのでMVに響と貴音は登場しません。

開発時期等の都合で最新展開と足並みを揃えられなかったとかなんとか言われておりましたが、要はアイマスの歴史において2ndVision全盛時代にぶっ込まれた特異点のような曲なんです。

登場はしたもののまだ合流していない紬・歌織の姿は響・貴音と重なり、未来たちのパフォーマンスも垢抜けきっていない。特異点のような時間に開催された幻のライブに特異点の曲を持ってくる、この曲がこの場面に採用されたこと自体アイマスの歴史になぞられたネタになっているんです。

加えて1話では未来たった1人の前でも「”I” CAN DO IT NOW!」と歌えなかった静香が、ここではお客さんたちの前で「”We” Have A Dream!」と仲間と一緒に歌うんですよ!いいですよねえ!!

さて少し話は戻りまして、原っぱライブ開催に向けて一丸となって動き始めた未来たち。イベント案が書き連ねられた資料とホワイトボードには「誰に、何を」任せるかのメモがびっしりと並び、アイドルたちがお互いの理解を深めた様子が見て取れ、レッスン風景を見ていたロコはその場で会場のテント・”手作りの「ぶどーかん」”のイメージ図を描き上げます。

仲間に思いを馳せたデザインは今までの劇場の外で独り作っていたアートとは一線を画すもの。その場で全員の心を掴み、是非もなくデザインの実現化に向けた活動が動き出します。テント制作のお膳立てをしてくれたのは再び登場の現場大臣、あのおっさんほんといいキャラしてんな。

作業は泊まり込みになり、Pが寝袋を用意したシーンで未来ちゃんが転がり回る事前公開PVでもお馴染みのシーンになるわけですが・・・もう俺は学習した。事前公開のネタシーンは大体後に続くでかい伏線になっている!

・・・というわけで芋虫ムーブをかます未来ちゃんと仲間達のやりとりを夢見心地で聞いていたロコは、翌朝夢で得たインスピレーションを基に「幼虫がさなぎに、そしてさなぎが蝶になるように」との想いを込めた765プロライブシアターのシンボル・パピヨンマークを完成させます。

ロコが皆を理解し、また理解されたときがロコのデザインするシンボル完成の時。3話からの繋ぎを綺麗に回収してきました。

事務所でアイドル契約を終えた紬と歌織が原っぱライブ会場に到着したのは、テントでのライブが最後の一曲になる頃でした。

披露されたのは第5話のサブタイトルにもなっている「未完成の”Thank You!”」。ここで未来はオーディションでも見せたあの幻影の中で紬と歌織に手を差し出しました。実は第5話冒頭に映る企画書の頭には「原っぱライブは企画者である未来を中心に」と明記されており、既にシアター組は未来が中心的存在であることを認めています。そしてここで今度は紬と歌織に手を差し伸べることで、未来は39人のメンバー全員からセンターとして認知されたことになります。

また、このシーンは第1話で春香が未来にアイドルになることを決断させたシーンの立場を入れ替えた再現になっており、未来もやがて春香のような存在になっていくであろうことを予感させる演出にもなっています。

そうは言っても未来たちはまだ本当にひよっ子のアイドル。
ASのライブを見た後の未来と静香は完全に当てられてしまっていて心ここにあらずになってしまっていたんですけど、未来たちのライブを見た後の紬と歌織は「ちょっと良いもの見させてもらったね」くらいの笑顔で帰って行くあたりに実力の差が垣間見えます。

最後に登場した静香の父が「こんなことなのか?お前がやりたかったのは」と言ったのも決して否定的な感情に任せて言っているわけではなく、現時点での静香たちのパフォーマンスに対する客観的な評価なんですよね。

さて「こんなことなのか?」と言ってその場を去って行った父親ですけど、娘がアイドルになりたいと言ったら中学生の間だけと言い、アイドル活動も頭ごなしに否定するのではなく実際に自らの目で確認するために会場を訪れるあたり、娘のすることに全くの無理解ではないことが窺えます。親としては断固反対なことでも中学の間だけならばと認めてくれていて、自分なりに娘の夢を理解するため実際に足すら運んでくれている・・・とも言えるわけで。

あの会場には不似合いなスーツ姿のまま1人で現れたのも、好意的に解釈すれば日曜すら休みが取れない中どうにか都合を付けて足を運んだのかもしれません。「こんなこと」は事前にそれなりに期待したものがあったことの裏返し、そして今回のライブの内容は否定しつつもその場でアイドルをやめろとは言わず、Pに頭だけ下げて立ち去るのも娘の決断について一定の理解を示している証拠です。

静香を思い詰めさせてしまっている点は褒められたものではないものの、やるからには中途半端なことはするなというのは個人的には共感できる部分も大いにあります。特に中学生や高校生の時間って大人になってから振り返ると本当にかけがえのないものですから。

このへんの捉え方は見る側の年齢等によっても変わってくるのかもしれません。静香父に一定の共感を覚えつつも、親に反発する姿すら揺るぎなく純粋で真っ直ぐな静香のこともそれはそれで眩しく見えてしまうというかなんというか。常々年を取ったと自嘲してますけど、実際のところ親みたいな視点にも立てるようになった自分に不意に気づくというのは何とも愉快なもんですな。

第3幕でこの問題にはどのような決着がつくのでしょうか。

→ テレビ放送後の感想延長戦・第5話

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