細かすぎて伝わらないミリアニ感想第10話分です。
なんなら静香父とは源Pの方が全編通じてよっぽどしゃべってるという。
実際には会話してるんだろうなっていうシーンはちょいちょい挟み込まれるんですけど、静香と父親が台詞付きできっちり話しているシーンはミリアニには1度も登場しません。
一方あれだけこじれていても静香は「いってきます」「ただいま」は欠かさず言う。父親の方も娘の言うアイドルというものを理解しようと原っぱライブにまで足を運んだりする。お互いにお互いを大切に思っているのは承知していながら、自分の気持ちを言葉にするのが苦手でしかも頑固という似たもの同士であるが故にこじれてしまっていた2人の関係。
教会の男性が語ったこの力は、アイドル最上静香の持つ大きな才能。千早が静香をこの仕事に誘った理由も音楽の持つ力の強さと、静香自身がその音楽の力を何倍にも引き出せるポテンシャルを持っていると本人の体験を通じて気づいて欲しかったため。そしてこの力が最上親子の問題を解決する鍵にもなっていきます。
千早の期待に見事ステージ上で応えた静香、そのパフォーマンスは父にまだ静香が小さかった頃の出来事を思い出させ、思い出は今の静香が目指すアイドル像と重ね合わさりました。
会話しない最上親子で始まって、会話しない最上親子で終わる回。
この回の最初と最後の対比のため、敢えて描写されなかった2人の会話シーン。第8話であれだけ言葉の大切さを語っておきながらこれやるんだから、恐ろしいよねえ・・・。
言葉の力が人を変える、そして音楽の力も人を変える。
見る者を惹きつけて放さないアイドルにはそのいずれも必要ということなのかもしれません。
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今回の話に他にも登場する自分の気持ちを言葉にするのが苦手な人物・千早。
チーフたちの力を借りたりしつつ、自ら先頭に立って後輩たちを導いていく”ミリオンライブの千早”像。ミリシタ内でも何度か描かれているものの、何度見ても良いもんだなあと。
もう一人登場する自分の気持ちを言葉にするのが苦手な人物・志保。
伊織が似ていると言ったのはこういうところだったんだろうなと。こちらも等身大の表現が見事でした。
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最後に既に今回の連載のメインテーマになっていると言っていい”今回の伊吹翼”。
「本当に、かっこいいんですよ!頑張って悩んで、全部本気なんです!目が離せなくなっちゃいますよ、私がそうだったもん!」
静香の父を説得している最中、珍しくムキになった翼の口から恐らく無意識に出たであろう”本気”という単語。
前回のライブ後でもまだ「本気って、なに~!?」と言っていた翼が本気とは何かを知った瞬間。覚醒に向けた全てのピースがこれで揃いました。
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