イヤホォォォォウ!!
今回のアドバンスドコミュは茜ちゃん回だ!というわけで今さらながら第6話から見るアドバンスドコミュとデイジー姉妹の魅力を今回は語っていきたいと思います。
本人と役の設定がほぼ同一な子と大きく異なる子がいるミリオン女学園ですが、茜ちゃんは油断すると一人称が「茜ちゃん」になってしまうくらい普段と変わらない役回りのようです。調子がいいのも普段どおりですが、洞察力とバイタリティで明るく回りを巻き込んでいく彼女の魅力がアドバンスドコミュの強力な表現力によって光り輝く!

まず冒頭、教室を覗く昴の様子がおかしいことにすぐ気づく茜と恵美。常に周りに気を配れているのがこの2人らしい。先に声をかけるのが恵美なのにもらしさが出ています。

昴の様子がおかしかった理由をほんのわずかなやりとりだけで見抜く茜ちゃん。

「絶対ダメ!」は文字に起こすときつい言葉ですけど、同級生を叱っても後を引かないのは彼女の性格ゆえの人徳。一方で歌や雰囲気は抜群でも人の心情を察するのに難がある千早は、本人の性格としてはもう完全に過去のもので今となってはちょっと懐かしさすら感じてしまいます。

生徒会選挙立候補者受付のシーンでは紗代子お姉様が登場し、奔放な妹に妹は作らないのかと優しく問いかけます。生徒会副会長としてのミス・デイジーとはまた違う顔。落ち着いたべーせんの声が染み渡るように美しい。

お姉様の心配をぶりっ子ポーズでかわす茜ちゃん。こういう仕草も普段からコミュで見たいですね。
今回一番細かいと思ったのが美希が書類提出に来るシーン。

選挙でライバルになる美希のことを入場から退場までしっかり観察してしまう茜ちゃんと、全く意に介さず用件だけ済ませてさっさと帰って行く美希のキャラクターの対比がそれぞれの所作だけで表現できています。これこそがアドバンスドコミュの力。
ここからは紗代子のターン。
普段は「一緒に頑張ろう!」が仲間との基本の立ち位置で、プロデューサーとのやりとりになると後輩っぽさが出る・・・と上から人に接することがほとんどない彼女。それはそれで魅力なんですけど、ミス・デイジーの包容力溢れる演技もたまらないものがあります。とにかく声がいい!(2回目)

茜ちゃんが生徒会に立候補したのは自分への気遣いなのではないかと言う紗代子。
お姉様にはバレバレでもそれぞれの気持ちを天秤にかけたらやらずにはいられない妹と、そんなところにまで気を遣わなくてもいいのにと少し呆れながらも嬉しそうな姉。言外でお互いを深く思いやるデイジー姉妹の絆をたった1シーンで語りきってしまいました。
紗代子は茜の想いに感謝しつつも、生徒会の先輩として恵美に決断を促します。

全く性格の違う姉妹のようでありながら、いつも周りをよく見て察することができる機転と、相手の気持ちを考えてあげられる優しさ、それに加えて人にどの道を進むべきかを諭せる強さまで兼ね備えている豊かな人間性は共通のものです。これこそがミス・デイジーの伝統なのですね。

第6話は後にデイジー姉妹の末っ子となる環が茜に話しかけるところで終わってしまいました。昴の前に立ったときも思ったけど、茜ちゃんほんとちっさいなあ。
環もまた初登場シーンで僕っ子であることが判明しPたちに衝撃を走らせたミリオン女学園の個性派。どのようなやりとりを経て姉妹となり、その魂を受け継いでいくのか? 第7話も楽しみです。
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そんな感じで担当2人の魅力が爆発した回だったため唐突にアドバンスドコミュを語ってしまいました。
ミス・デイジーの美徳はそのまま茜ちゃん自身の美徳でもあるんですが、仲間達がそれを正面から受け止めて評価するシーンはあまりありません。そういうのはアイドルではなく隣から見守るPがすればいいって話なんでしょうけど、言葉にされにくい彼女の一番の魅力をわかってあげられる立場の子がいるとその輝きはもっと増すと思います。
ぶっちゃけ紗代子に日常でも茜ちゃんのお姉様っぽい役割をほんのちょっとでいいからやって欲しい。あのしっとりとした語りかけ方がほんと好き。ほんといい声(3回目)。
「茜ちゃんと紗代子の担当です」と言いながら公式供給が今までほとんど無いおかげで「この2人って直接絡むとどういう流れになるんだろう?」といまいちよくわかっていなかった自分に、遂に最高の模範解答をいただくことができました。ありがとうございます。ありがとうございます。
そのまま連続して”ショコラブル*イブ”イベントにも参加になった2人。台本ではない素の会話はというと・・・

紗代子がストレートで茜ちゃんをぶん殴るのが正解のようです。
まあ・・・うん、そうなるような気はしていた。

担当から担当へ歌唱パートが繋がっていくのは本当に心地よいものです。
さあ8thライブ、この2人はDAY2で共演です。MTSシリーズの組み分けが発表になるかな? この2人、また一緒に歌ってくれるかな?
フシギトラベラーは最高のキャラソン
8thライブアーカイブでTRICK&TREATのフシギトラベラーを見ていて、改めて最高のキャラソンだなあと感じ入っておりました。
バイタリティに溢れ自身のセンター公演と学校の文化祭実行委員長のスケジュールを平行して成功に導き、身近に新しいファンまで獲得してPを唸らせる茜ちゃんと、彼女に勝るとも劣らないポテンシャルで個性派765プロのフリーダム筆頭に君臨する麗花さん。
あの2人なら例え誰かに恋をしたとしても、それだけには飽き足らず片手間に世界中どころか宇宙までフシギ探しの旅くらい行ってきそうな勢いがあります。
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麗花さんは母親がオペラ歌手で父親はそのマネージャーであることが明かされています。この構図自体アイドルとPの関係に近いものです。父親は”普通”、そしてPのことも”普通で素敵”と言っており、他方同僚に褒め言葉として”普通”を使うことはあまりありません。言い回しが独特なのであまり目立ちませんが、自分とPを両親になぞらえて非常に意識しているようです。

彼女が同僚に連発するのは無茶ぶりです。ただそれも人を見て加減しているようで彼女が真の奔放さを発揮する相手は茜ちゃんの他、ジュリアや歩などいずれも頭一つ抜けた実力を持った子ばかり。「この人相手なら全力で好きな放題やっても大丈夫」という彼女なりの甘え方なのが分かります。
これらを考え合わせるとアウトプットが独特ではあるものの、彼女は周囲への気遣いがきっちりできる子です。ただ、あまりにエンジンが強力すぎて多少抑えた程度では道路の方がついてこられない、そういう意味ではアイドルになるまでの彼女は結構苦労があったんだろうなと思います。
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一方の茜ちゃん。

彼女はアイドルになりたての頃のメモリアルコミュで自分の境遇を「チュートリアルくらい簡単」と表現していたのが個人的に強く印象に残っています。
この台詞について本人はあまり意識していなかったようですが、勉強もスポーツも出来て愛嬌抜群の彼女にとって”ここまでの人生が簡単すぎた”というのは恐らく本当でしょう。
現実だと子供の頃に『神童』なんて言われてた子でも大抵は彼女くらいの歳までにもっとすごい子に出会うなりして、そこから社会との折り合いをつけるようになったりするもんなんですけど、殊彼女に関しては担当という贔屓目を抜きにしてもあのまま割とどこででも通用してしまいそうだなと思えてしまうだけのポテンシャルがあります。
人生がチュートリアルみたい。
そんなちょろい生き方、俺もしてみたいわと思う反面、実際に置かれた立場で考えてみるとそれはそれで結構怖い気もします。チュートリアルだけで終わるゲームなんて、そんなもんわざわざやる意味あるか?って話ですよ。
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アイドルになる以前は有り余るポテンシャルが逆に自分の立ち位置を窮屈にしていた点で麗花さんと茜ちゃんは似たもの同士です。才能に恵まれたがゆえの一般社会での生きづらさをお互いに理解している者同士だからこその信頼感。そこから生まれる手加減無用の圧倒的なパフォーマンス。これがトリトリの魅力。
彼女たちがようやく見つけたトップアイドルという目標は、実力だけでなく圧倒的な運にも恵まれなければたどり着けない遙か遠い存在です。
それでも目標に向かって全力で走れること、それ自体が今の彼女たちにとっては楽しくてたまらないはず。人類が頭を悩ませる世界中のフシギも2人の前では駆け上がる階段の1ステップに過ぎません。そうやって駆け抜けていく彼女たちの姿を「あいつら本当に楽しそうだなあ」と眺めていられるのがフシギトラベラーなのです。
これだと「あれ?じゃあ俺もあの子達からしたら単なる階段の1ステップってこと?」ってなってしまいそうですが、重要なのは「結局のところ言葉に勝つのは笑顔とピースサイン」という歌詞。
彼女たちの圧倒的なポテンシャルを持ってしても、並べ立てられた難解な科学理論を持ってしても、結局のところ笑顔とピースサインに勝るものは無いんです。この話、最新の宇宙理論を映像化しながら最終的に愛が人類を救ったっていう映画・インターステラーにそっくりですよね。

インターステラーと同じテーマを765プロの個性派アイドル2人がこんなにも明るく楽しそうにとにかく全力で歌う、正に彼女たちの曲。フシギトラベラーは最高のキャラソンです。