10th Act-4 blu-ray発売記念!なので、10thツアーのセトリの話でもしようかと思います。
実のところ11thライブ開催直前にセトリ予想しようとして10thでやった曲目リスト作ってみたらまあまあ面白い結果になったっていう話だったんですけど、ライブまでに体裁整えて記事にする余裕無いわとぶん投げてたやつ。あの時は話の賞味期限が数ヶ月も延びるとは思いもよらず・・・。
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いきなり本日のメイン資料、10thツアー8公演でやった楽曲を全てカウントします。
重複した披露を含め延べ253曲歌っていたようです。うへえ。
※脚注
・Act-1両日OP/EDで披露された『ThankTou!』は各1回ずつとして計4回とカウントしています
・Act-2両日メドレーで披露された曲は各1回としてカウントしています
・Act-4で披露されたソロ曲は各1回としてカウントしています
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周年曲に注目してみると、10thツアーでは『Thank You!』から『グッドサイン』まで全ての周年曲が各公演に振り分けられて全曲あますことなく披露されました。
何度でも言い続けるけどP人生初のライブ現地で大歓声を浴びるGlow Mapを見られたのは一生の思い出。
またソロ曲も一部の例外を除きなるべくツアー中に重複がないようセトリが組まれています。
これらを踏まえて「10thツアーは基本的にAct-1からAct-4で1つのセトリになっている」ような雰囲気になっている・・・くらいのところは納得していただけるでしょうか。
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一方でAct-3だけは明確にコンセプトが異なっており、ここだけは分散配置されていた過去の周年曲披露が無いほか、演者の入替がなかった都合もあってか両日披露された曲が非常に多くなっています。
ソロ曲の披露もミリアニに関連した『Gift Sign』・『ロケットスター☆』・『瑠璃色金魚と花菖蒲』・『ハミングバード』、それにカバーで披露された『フェスタ・イルミネーション』と『チョー↑元気Show☆アイドルch@ng!』のみでした。
Act-3はアニメ放映記念のライブ、元々そう銘打たれていたとおりでツアーとは別コンセプトのライブが間に挟まっていたと考えたほうが流れを掴みやすくなる気がします。
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歌唱回数を見てみると1位はもちろんそうですよねの『Thank You!』9回。
ライブ回数より披露回数の方が多いのはAct-1で両日2回やっていたため。初期のライブは1曲目とアンコールに『Thank You!』をやるのが定番だったそうで、当時を再現する意味でこのようなセトリになったのでしょう。
続いて多いのは6回披露の『Crossing!』。
ミリオンライブ10周年記念曲、言うなればツアーのテーマ曲みたいなもの。といいながらAct-3では披露されていないのが注目点で、これも上の段でAct-3だけはテーマが別と言った理由のひとつです。
Act-1/2はリリース年に基づいてセトリが組まれていましたが、10年間を総括する本曲は時代を飛び越えた抜擢、歌詞を見れば理由は言わずもがな。
回数3位は4回披露の”Rat A Tat!!!”。
フル版が初めて世に出たのがミリアニ先行公開第1幕のエンディングなのでAct-2終了時点ではPたちの前に完全体がまだお目見えすらしていなかったっていうのがまず信じられない。
それ以降のライブでは逆に唯一の皆勤で、Act-4 Day1では『Thank You!』に代わり大トリまで務めるなどミリオンライブの新たな代表曲のポジションは早くも揺るぎないものとなりました。
以降には3回披露の”Brand New Theater!”およびミリアニユニット曲が続きます。
なんか回数だけ見ても納得感があるというか、集大成と呼ぶに相応しいツアーだったなあ、本当に。
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各アイドルの持ち歌も基本的にツアーを通じて1回ずつ披露されています。例外的に2回披露されたのは全部で4曲。うち2曲は上述のとおりミリアニ曲としての扱いで披露があった『瑠璃色金魚と花菖蒲』と『フェスタ・イルミネーション』(ただしカバー1回)。
あと2曲は茜の『AIKANE?』と歌織の『MUSIC JOURNEY』です。
あれえ?Act-4 Day1トップバッターでいきなりツアー2回目の『AIKANE?』やって「お前それAct-2でもやってたし衣装と曲も合ってねえじゃねえか!」ってツッコんだ茜ちゃんはよく覚えてるけど、歌織さんも『MUSIC JOURNEY』2回だったんですね。
Act-3で起用された『ハミングバード』が2回ならともかくなんかちょっと意外でした。キャストにアンケートして一部セトリを変えたっていうAct-4、その片鱗・・・なのかも?
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これだけ曲を使ってしまうと11thではもう被りなくセトリ組むのは無理なのでは?と思いたくなる数ですけど、アクエリウス&TIntMe!もあんゆり”成長Chu→LOVER!!”も10thでの披露はなかったんですよね。
11thのためにとっておいた・・・とは思いませんが、11thでやることに何の障害がないとも言えます。延期開催で組み直しになるメンバー次第ではあるものの、過去7thReburnでも本来のセトリに極力変更を加えないことに並々ならぬ執念を燃やしていたミリオン運営のこと、期待していてもいいのではないでしょうか。
一方で現在もスタローを軸につよつよの曲を連発しているところですが、極力本来のセトリを変えないというスタンスであるならば直近の曲は入る余地がないんじゃないかなと。スタローは3月で完結でしょうし、12thの軸になると考えるのが自然ですかね。
ミリシタ版Kosmos, Cosmosのモーションは何故完全新規になったのか
先日のKosmos, Cosmosの記事の反響が大きくてびっくり。
自分以外にも思い入れのあるPって想像以上に多いみたいですね。
・・・なんていうのと新しいMVを見ていて語りたいところがまた出てきてしまったので、今日もさらにKosmos, Cosmosのお話。
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去年はんげつ開催の時にも語ったとおり、自分のライブラリには落合祐里香(長谷優里奈)版”Kosmos, Cosmos”と浅倉杏美版”Kosmos, Cosmos”が併存し続けています。大きく印象の異なる2つの同じ曲、これをそのまま2つとも抱えていくのが自分の中での交代劇の総括・・・と書いたんですけど、あの顛末にはひとつ取り残されてしまったもやもやがありました。それはアイマス2から使用されているゲーム版Kosmos, Cosmosの音源、今回ミリシタに実装されたあの音源です。
当時はゆりしー歌唱だったこの曲を初めて聴いた筆者は、絶対零度の真空が見せる息が詰まるような透明感に一瞬で魅入られ、そのまま引き込まれるように765プロの門を叩いています。
なんかセイレーンみたいな話ですね。曲もさることながらゲームMVの振付・表情も歌声とガッチリ噛み合っていて、3Dモデルでこれほどのものが作れるようになったかという衝撃は今でもよく記憶しています。あまりにも完成されたMV、だからこそあずみん版のKosmos, Cosmosは苦労しました。ALIGHT*の明るい歌唱は当初から多くのPに賞賛された一方、アイマス2に実装されたKosmos, Cosmosの歌唱は声がちょっと明るすぎるという声があり、自分も同じ感想を抱いていたのが正直なところ。
先代の歌唱が振付と噛み合いすぎていた故のイメージの食い違い。
その後MA3に収録されたあずみん歌唱のM@STER VERSIONはやや方向性が変わって透明感が強調されるミックスとなり、こちらがあずみん版の決定版みたいな扱いとなりました。かなりの時間を掛けたイメージのすりあわせはこれでひとまず決着・・・とおおまかには捉えられている雰囲気なんですけど、最初に世に出たゲーム版は取り残されちゃったんですよね。
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そんな昔のことを思い出しながら迎えたミリシタ版MV先行公開の日、Kosmos, Cosmosには再びこのゲーム版が使われていました。まあ、なんかゲーム版が曰く付きみたいな話し方になっちゃったんで軌道修正しますと、コンシューマ版はアイマス2以降一貫してこのバージョンの音源が使われてるんでミリシタにこの音源が来たのは通常の流れです。
ただ普通じゃなかったのは・・・
モーションが全部作り直されている。
「Kosmos, Cosmosと言えばこれ」という振付は大体そのまま残されていて、パッと見では目立たないようにしつつリズムを取る動きひとつとっても横の動きが大きくなっていたりと、モーションデータを流用せず1から作り直しているのが明らかです。
で、自分は考え込みました。
何も理由が無ければ1から全て作り直すなんてことはまずしないはず。しかもどうせならもっと大掛かりに振付をいじってしまってもよさそうなところを、何故こんな手間を掛けて「そっと」直したのか。何故?
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答えが出ないまま数日が過ぎ、ミリシタには新しいKosmos, Cosmosが実装されました。
通しで見た最初の感想は・・・あれ?なんか”明るすぎる”感じ、無いな。全体の印象がかなり変わっている気がする。
どう変わったか一言で言うと

すごく、明るくなりましたよね。
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もう大体話が見えてきたでしょうか。
要は2011年にアイマス2でやったのと逆のことを2025年のミリシタはやったんです。
歌だけ差し替えたら「声が明るすぎる」と言われたアイマス2の答えに、ミリシタはモーションだけ差し替えるという奇手を打ってきました。
普通なら「今ならMA3の音源もあるんだし、あれ編集して持ってくればいいんじゃね?」と思うかもしれません。一方でゲーム版音源はあずみんこと浅倉杏美さんがアイマスに加入してから初めてレコーディングした曲という思い入れの深いものであり、ついでに付け加えるなら自分みたいなめんどくさいおっさんが「あの音源だけなんか救われてない」とその扱いにもやもやし続けていたものでもあります。
一連の問題を一発で解決する策、それが音源をそのままに振付と表情の方を全て作り直して雰囲気を調和させるという大どんでん返しだったのではないでしょうか。
いや、思いついてもやるか? これ、14年も前の話だぞ?
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音楽ライブラリに並んだ2つのM@STER VERSIONが自分の気持ちを纏め上げてくれたのも今となってはもう随分前の話。これで十分満足だよと半分忘れかけていた残されたもやもやを動画ライブラリに並んだ2つのMVが今度こそ本当の意味で総括してくれました。
MV差し替えの理由についてこの結論に至ってからひとしきり勝手に感謝と感動の涙を流し続けていたんですが、少し落ち着きを取り戻した今になってやや怖くなってきました。なんなんだこの愛と執念は。あいつか?あいつがやったのか?
・・・まあ、うん、あまり余計なところまでは深く考えないようにしよう・・・。
未だに偶に見返すことがあるゆりしー歌唱L4U版のKosmos, Cosmos。

その隣にあずみん歌唱ミリシタ版のKosmos, Cosmosが並んだ日。

ついに全てが過去になってしまうことに寂しさもあるけれど、本当に、本当によくやってくれた。自分の中の交代劇はようやくこれで全て気持ちの整理が出来ました。
アイドルマスターの歴史がまた1ページ。
・・・しかしこのページ、実際にめくる日が来るとはね・・・マジで驚いたわ・・・。