TV版ミリアニ完結1周年記念・最終回で未来ちゃんが飛び出していったことに意味はあったのか

祝・TV放送版ミリアニ完結1周年!用に用意していたネタ。
えええ!?アマプラの無料視聴終わっちゃうの!!?ということで少し前倒しで公開します。うちなんか見に来るほど濃いPの皆さまなら大概Blu-ray持ってそうな気もしますが。

ミリアニ最終回のトラブルのとき、未来ちゃんが飛び出していったのって特に何の役にも立ってなかったよねという指摘を見て「うーん・・・まあ・・・確かに?」となっていた話。

このあいだ自分のエントリーを見直していてふとあることに気づきまして

”問題に気づけてもどうすればいいか分からないときは動きが取れなくなってしまう”、これが未来の特性・・・と書いたことがありました。

一方、最終回の未来。
トラブルに直面し皆が動けなくなってしまうなか楽屋を飛び出してゆきます。翼に「何するつもり?」と聞かれ叫んだ答えが

「わかんない!」
・・・あ、ミリアニ内でめちゃくちゃ成長してたのね、この子。

まあ最初の指摘のとおり、彼女が飛び出したことが事態解決に何か寄与したかというと全くそんなことはないんですけど

舞台袖までやってきた未来は劇場にいるあらゆる人々がステージを繋ごうとする姿を目にします。

今日のステージを作り上げているのは自分たちやスタッフだけではない、声援やペンライトの光やハンドクラップ、観客席の人々の想いもまたアイドルのステージを作り上げるかけがえのない原動力になっている。

百合子や春香が熱く語っていたアイドルのステージに欠かすことの出来ないもう一つの力。未来はAS函館公演でバックダンサーとして一度正面から浴びているんですが、あの時彼女がそれを実感する余裕があったのはステージから最初に飛び出した瞬間のみで、後は無我夢中で与えられた役割をこなすのが精一杯でした。

光と音が消えたステージの影で未来が目の当たりにしたのは、アイドルである自分が本来立ち止まって見ることが出来ないはずの光景。

やってみると何かが伝わることもあるのかもしれません

やってみて、やっちゃってから初めて分かることもあっていいと思う

そして

このときはまだ思いもしなかったんだ
その先に見たことのない光が
自分らしい夢が
その向こう側にある輝きが
私たちを待っているなんて

作中で繰り返し語られる「ファン、プロデューサー、アイドル本人たち、彼ら誰しもの想像を遙かに超えた形で現れる”アイドルの力”」。

眼前に広がる光の海もまた”アイドルの力”が生み出した予想だにしない奇跡だったのです。

続くシーン、REFRAIN RELA@TIONの間奏。垣間見た光景を基に未来は”ありがとう! 私たちの初めてを見に来てくれて、手拍子で待っててくれて、一緒にバトンを繋いでくれて”という感謝の言葉を紡ぎました。

この場面で何を話すかは公演前にかなり原稿を練っていたっぽいんですが、結局ほぼ全ての内容をアドリブで変えちゃったんだろうなあというのは内容を聞けば一目瞭然。

ありのままの言動に人を動かす強い力がある未来。クライマックスでの挨拶の内容はその真骨頂とも言えるもので、今この場で思いついたんだなというフレーズが分かりやすく挟まれることで、物語当初から放ち続けられていた彼女の輝きは頂点に達します。

飛び出していったことは機材トラブルの解決の手助けにはなりませんでしたが、シナリオとして意味があったかで言えば意味はあったんです。とてつもなく。

今までにも何度も繰り返してきたとおり、、いくら脚本が素晴らしくとも、その先で描かれるシーンに相応の説得力が無ければ全体の完成度は片手落ちになってしまいます。しかしミリアニで描かれたアイドルのステージの迫力は掛け値無しに、想像を遙かに超えるものでした。

毎回絶賛で締めるのはどうなんだと自分でも都度思うのだけれど、これが仮にアイドルマスターのアニメでなくても自分の感想は変わらなかったでしょう。本当にとんでもないものを作ってくれた、ただただ、それだけ。

TV放送版ミリアニ完結1周年、おめでとうございます。

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